相続手続きが初めての方へ
自分でもできる?相続にまつわる手続き
もしかしてあなたは今、インターネットで下記のようなことを調べていたのではないですか?
- 相続の手続きにはどんなものがあるだろう
- 手続きを自分でやったら費用が抑えられるのでは・・・?
- 専門家にお願いしようにも、誰にお願いすればいいのかわからない
こちらのページでは、上記のようなお悩みについて、その解決策をご提案いたします。
亡くなったあとにやらなければいけないこと
人間は生きている間にたくさんの“契約”を行います。
たとえば、一番身近なものをあげると、携帯電話。現在ではほとんど人が自分用の携帯電話を持っていると思います。
こうした非常にパーソナルなものは、亡くなったからといって誰かが代わりに使用を継続するということは基本的にはありませんよね。
ですから、契約を終了する手続きを行う必要があります。
他にも、“契約”ではありませんが、運転免許書やパスポートなどは引き続き他人が使うことはないので、死亡後にはそれぞれの届け出先にて停止の手続きを行い、登録を抹消する必要があります。
一方で、ご家族で住む家の電気・ガス・水道などのように、契約者が亡くなっても利用し続けたいというものもあるでしょう。
こうした契約については、誰かが引き継がなければなりません。つまり、契約を維持するために名義変更が必要となります。
このように、亡くなったあとにやらなければいけない手続きというのは、大きく分けると「やめる」ための手続きと「維持する」ための手続きの2つがあります。
まずはこれらの手続きを整理し、
- 「やめる」手続き・・・どこの窓口で、誰が行うか
- 「維持する」手続き・・・どこの窓口で、誰が次の契約者として行うか
を決めましょう。
※「やめる」手続きの中には利用していなくても毎月定額の支払いが必要な契約もあります。無駄な出費をしないためにも、なるべく速やかな解約手続きをおすすめします。
→代表的な手続きを一覧にまとめたので、ぜひチェックリストとしてご活用ください。(PDF)
一般的に言われている「相続」の手続きとは
相続という言葉を広くとらえれば、上記の一覧にある「維持する」手続きはすべて相続手続きと考えることができます。この中には、とくに迷うことなくご自身でできそうなものもいくつかありますよね。
それでは、次のような手続きはいかがでしょうか?
- 故人の所有となっている土地の登録
- 故人が締結した借金の契約
- 故人が大切にしていた高級外車の名義
実は上記のような“経済的な価値が認められるもの”については、次に誰が維持していくかを勝手に決めることができません。
みんなが欲しいと思うもの、みんながいらないと思うものは、何十年も昔から揉め事の火種になってきました。
ですから、そういう争いを避けるために、民法によって「何が相続財産にあたるか」「相続する権利がある人は誰か」が、あらかじめ定められているわけです。
私たち専門家がサポートしている相続とは、この「法律に基づきながら、相続財産を相続人のみんなが納得できるように分割する手続き」を指しています。
そして、それは主に下図のようなものです。
専門家に頼ったほうがよい手続きとは
すべての手続きは自分たちで行ってできないことはありません。
ただ、相続の手続きは一般の人が一生のうちにそう何度も経験するものではないので、慣れないことの連続でとても苦労されることでしょう。
- インターネットで調べても、専門用語や法律用語が溢れていてよくわからない・・・
- 相続人にあたる人と音信不通で連絡先もわからない・・・
- 銀行、役所、法務局、税務署など、平日昼間に何度も窓口に行かないといけない・・・
- 相続放棄(死亡から3ヶ月以内)や相続税の申告(10ヶ月以内)など、期限が迫っているのに手続きが思うように進まない・・・
- 何日もかけて手続きの準備をしたが、書類に見落としがあり、またイチからやり直しになった・・・
ご自身でチャレンジされても、このようにつまずいて私たちのところに依頼にいらっしゃる方がとても多いのが現状です。
手続きの手間を知っている私たちから見ると、相続トラブルになるかもしれないリスクを背負い、忙しい中でたくさんの時間をさいて自分たちで手続きを進めるのはあまりに非効率。
まるで、すぐそこにロープウェイがあるのに、わざわざ重い荷物を背負って険しい山道を登っているようです。
途中からの手続きでも、基本的には専門家に支払う費用は変わりません。
ですから、専門家にまかせるのであれば、最初のステップ「相続人の調査」から依頼してしまったほうが、かえって無駄な時間や労力を使わなくて済むことでしょう。
相続手続きを広くカバーする専門家とは?
専門家別、できることできないこと一覧
それでは、専門家にまかせることを決めたとして、どの専門家にまかせればいいのでしょうか?
弁護士、税理士、司法書士、行政書士・・・? どの事務所でも相続業務を行っているので、迷ってしまいますよね。
それぞれ、できることとできないことがありますので、一覧にまとめてみます。
相続手続き/専門家 | 司法書士 | 弁護士 | 税理士 | 行政書士 |
相続人の調査 | ◯ | ◯ | × | ◯※ |
---|---|---|---|---|
遺産の調査 | ◯ | ◯ | × | ◯※ |
遺産分割協議書の作成 | ◯ | ◯ | × | ◯ |
相続紛争 | × | ◯ | × | × |
不動産の相続登記(名義変更) | ◯ | △ | × | × |
預貯金の払い戻し | ◯ | △ | × | ◯ |
株・投資信託の移管 | ◯ | △ | × | ◯ |
保険金の払い戻し | ◯ | △ | × | ◯ |
相続放棄 | ◯ | ◯ | × | × |
相続税の計算・申告 | × | × | ◯ | × |
△・・・法律では手続きを認められていますが、実務として専門に行っている弁護士さんはあまり多くありません。
※・・・法律で定められているわけではありませんが、親切な行政書士さんは、相続人の代理という形で引き受けている場合が多いようです。もともと一般の方でも行える手続きなので、とくに問題にはなりません。
こんなときはこの専門家が活躍!
1. 弁護士
弁護士は争いを解決する法律のスペシャリスト。相続では、遺産の分割協議において、相続人同士がすでに「もう話もしたくない、顔も見たくない」となっている場合に、解決までスムーズにサポートしてくれます。
【メリット】
- 相続税の申告を除き、すべての相続手続きをまかせられる
- 争いごとは裁判になってからもサポートできる
【デメリット】
- 裁判ではすべての相続人の代理人になることができないので、誰か一人の側に立たなければならない
- 比較的、料金設定が高い場合が多い
2. 税理士
税理士は言わずもがな税務のプロ。税金の計算や申告は他の専門家ができない分野なので、相続税が発生する場合には必須の専門家です。ただし、税金が発生する相続件数自体は、全体のおよそ10%前後とそれほど多くはありません。
【メリット】
- 税金という観点から、遺産の分割方法などを提案してくれる
【デメリット】
- 税金以外の相続手続きは、他の専門家にまかせている
- 遺産分割での感情調整は苦手
- 税理士の腕と経験で納税額に大きな差が出るため慎重に選ぶ必要がある
3. 行政書士
行政書士は許認可など役所に提出する書類作成のエキスパート。自動車の名義変更や相続で山林を引き継いだ場合の届け出などは行政書士が行います。ただし、自動車の名義変更はそれほど難しくないのでご自身で行う方も多いです。
【メリット】
- 戸籍収集や車・株式の名義変更の手間を代わってくれる
【デメリット】
- 税金の申告、相続登記、相続放棄の手続きは行えず、他の専門家との連携が必須
よくわからないときは司法書士に相談しよう
以上のように、各専門家にはそれぞれの得意分野や法律で定められた職務があり、それ以外の業務を無資格で行うと違法となってしまう場合もあります。
そこで、専門家たちはお互いに協力し合って手続きを進めているというわけです。
相続手続きにおいては、相続人の状況によって必要な専門家が変わってきます。ですから、下記のいずれかに一つでも当てはまる方は、相続手続きを広くカバーする司法書士への依頼を検討されることをおすすめします。
- 今のところ、相続についてまだ大きなトラブルは起こっていない
- 相続税が発生するかどうかわからない
- 相談した人に最後まで手続きに携わってほしい
- 相続財産に不動産がある
- やっぱりどの専門家がいいわからない
司法書士おと総合事務所では、税理士さん・弁護士さんとも提携し、相続税の対策や万が一の大きなトラブルにも対応できるように準備しております。
他の専門家とともに手続きを進めるとありがちなのが「紹介してもらった税理士と相性が悪い」「弁護士さんが話しにくい」などの問題です。
当事務所では、こうした問題が極力発生しないように、提携する専門家もしっかり見極めてお付き合いをしております。
また、手続きの一部を丸投げするようなことはせず、最後まで私が窓口となって進めておりますので、どうぞご安心ください。