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司法書士おと総合事務所 代表 認定司法書士 大藤 亨(おおとう とうる)
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司法書士をめざしたきっかけ

私が22歳の時に、祖母の弟が亡くなり、その相続の手続きを専門家にお願いすることになりました。

これが、司法書士とのはじめての出会いです。

 

その時の印象は、お世辞にもいいとは言えませんでした。

手続きがスタートしてから完了まで、途中経過の報告は一切ありません。

 

2週間が過ぎ、ひと月が経ち、ふた月が経過し、ただ時間だけが流れていきます。

流れやスケジュールなどの案内もなかったことから、余計に長く感じられました。

 

心配になった祖母が、司法書士へ問い合わせをしました。

 

 

司法書士からの回答は、

 

「順調なので、もう少しお待ちください」

 

そっけないものでした。

 

 

それから2か月後、

完了の書類が送られてきました。

 

慣れていない手続きで不安も多く、祖母もいとこ叔母(被相続人の娘)も聞きたいことが、たくさんあったようです。※いとこ叔母とは、親のいとこのことです。

 

 

しかし、

その司法書士のそっけない対応から気軽に質問ができる雰囲気ではありませんでした。

 

単純だった私は、

 

「このように質問や相談ができずに悩んでいる人が、ほかにもいるはずだ。なんとかならないか。

それなら、自分が“気軽に相談できる身近な司法書士”になろう。

 

と考えたのです。

 

これが、はじまりでした。

 

勉強スタート。すぐに壁にぶつかる。それを乗り越え、得たものとは?

司法書士になろうと決心したものの、何から手を付けていいのかわからない状態でした。

 

私はこれまで法律の勉強をしたことはありません。

 

  • 法律ってなに??
  • やってはいけないことを定めたルール?

 

このレベルでした。

 

 

この頃を振り返ると、よくそのような状態で、この世界に飛び込んだものだと、自分でも感心してしまいます。

 

“働きながら勉強をし、そして合格する”

 

こんな器用なことは自分にはできないと思い、会社に辞表を出し、勉強に専念する道を選びました。

すぐに予備校のパンフレットを取り寄せ、初心者コースへ申し込みます。

 

勉強をはじめると、意外なことに順調でした。

 

「法律って、おもしろい」

 

私たちの生活にこれほど身近で、これほど役に立つものないと本気で思いました。

 

  • 買い物をするのも
  • 電車に乗るのも
  • 予備校の講義を受けるのも

 

すべて、法律が関係しています。

なんだか、おもしろくないですか。

 

この楽しさも相まって勉強に打ち込みました。

 

しかし、それも長くは続きません。

勉強をはじめて3か月が経ったころ、状況が一変します。

 

「全然、おもしろくない」

 

早くも壁にぶつかりました。

 

理由はわかっていました。

それは、判例の考え方が理解できていなかったからです。

 

それまでの私は、ただ結果を覚えるだけで、そのプロセスを理解していませんでした。

 

理解しようとしなかったのではなく、理解できなかったのです。

 

テキストや判例に書いてある言葉は、難しく、抽象的で、具体的にイメージができていませんでした。

 

解説を読むと、覚えた気にはなります。

 

しかし、自分の中で、うまく消化できていないので、使える知識ではありません。

 

  1. 理解できていないから正解できない
  2. 正解できないからつまらない
  3. つまらないから勉強に集中できない

 

負のスパイラルに陥っていました。

 

  • 「このままでは、まずい」
  • 「合格できなければスタートラインにすら立てない」

 

来る日も来る日も、悩みました。

 

どうすればいいのか、必死で考えました。

 

この時期は、法律が楽しいという思いは、完全になくなっていました。

 

いったん勉強をやめ、勉強方法について考える時間を作りました。

考えて、考え抜きました。

 

そして出した答えは、

 

「他人の言葉ではなく、自分の言葉で覚えよう。」

 

これでした。

 

テキストや判例に書いてある、難しい言葉ではなく、どんなに幼稚でもいいから自分の言葉で考えるようにしました。

 

これが、見事にはまりました。

 

この考え方は、今もお客様とのやり取りに生かされています。

 

専門用語や難しい言葉を並べて、説明をするのではなく、私たちが普段使う言葉を用いて説明できる力がつきました。

 

実際に相談させてもらったお客様から

 

  • 「わかりやすかった」
  • 「やることが明確になった」
  • 「法律を身近に感じることができた」

 

と嬉しい言葉をいただいております。

 

仕事に夢中になり初心を忘れる。一度、立ち止まり新しい道へ。

司法書士の業界に入って5年が経ったころ、私は司法書士を目指した目的を完全に忘れていました。

 

当時、20代後半で、ようやく大きい仕事もまかせてもらえるようになり、

誰もが知っているような大企業と大きな案件を進められるのが、楽しくて仕方ありませんでした。

 

そのような最中に舞い込んできた仕事が、私の人生を大きく変えることになります。

 

私の初心を思い出す、きっかけになりました。

 

その仕事は、再開発事業の準備をサポートするというものです。

ある地域に大型のショッピングモールを作る計画でした。

 

再開発をしようとしていた地域に古い木造住宅を所有し住んでいたXさん。

 

協力的なXさんの性格もあって、スムーズに立ち退きの話がまとまったそうです。

 

そのような状況で再開発事業社の顧問弁護士からXさんの立ち退きについて相談を受けました。

 

弁護士の相談は以下のようなものでした。

 

再開発事業は予定が1日でも遅れれば大きい損害が生まれる。

もし約束どおりに、Xが退去してくれなければ、その損害についてXに請求することになる。

しかし、Xには財産がない。

Xに対して賠償を請求しても回収の見込みがない。

かといって、何も対策を打たないわけにはいかない。

何かいい方法がないか。

 

というものです。

 

そこで、私は弁護士に、次のような提案をしました。

Xさんは、住む家がなくなる。

生活のために家を借りるか買うかの選択に迫られる。

Xさんの唯一の財産は立ち退きにあたり交付されるお金だけ(現金)。

現金は担保に取ることができない。

将来、お金を使われてしまったら、Aから賠償額を回収することはできない。

だから、Xさんにはそのお金で家を買ってもらい、そこに担保を付けるのがいいのではないか。

この提案は、Xさんの立場から考えると望ましいものではありません。

Xさんの収入は国民年金のみで、生活を切り詰めないと赤字になってしまう家計です。

 

本来ならお金は使わずに貯金し、安い賃貸アパートを借りるのが無難なところでしょう。

 

私の相談者は弁護士であったため、このときXさんのことは一切考えていませんでした。

 

Xさんもこの内容を受け入れ、話がまとまりました。

 

 

 

 

契約当日、私の前に現れたのは、

 

少しオドオドはしているが、礼儀正しい60代の男性。

 

上下紺色のジャージに、長年使っていると思われる汚れたスニーカーといういで立ち。

右目の瞳は黒ではなく、濁った白色でした。おそらく右目は見えていません。

 

契約内容も改めて説明し、私はXさんから契約書にサインをもらいました。

 

弁護士や事業者の担当者が席を離れ、Xさんと2人きりになる機会がありました。

 

私はXさんに何かわからないことや気になることはないかと尋ねます。

 

 

「自分はなにもわかりません。先生、よろしくお願いします」

 

 

深々と頭を下げながら、このようにXさんは言いました。

 

 

私の中で、何かが崩れ落ちました。

 

私は困っている人を助ける仕事がしたかったはずなのに・・・

 

 

この半年後、事務所を退職し、新しい道を進むことになります。

 

私がサービスを通して伝えたいこと

「Xさんのような人の力になりたい」

 

これが、私の司法書士を目指した想いでした。

仕事に夢中になるあまり、この想いを忘れていました。

私に、初心を思い出させてくれたこの経験に感謝しています。

 

しかし、それまでの経験もムダではなかったと思っています。

 

会社側の視点に立って仕事をしていたことで、私の視野も広がり、サービスの質の底上げをすることができました。

 

そして、この出来事を経験したことで、私の目指す道は明確になりました。

 

根本的な目指す先は、最初の気持ちと同じです。

その姿は、冒頭でもお話したとおり、気軽に相談できる法律家です。

 

いうなれば、かかりつけ医のような存在です。

 

「気軽に相談できる法律家」

 

この言葉は、珍しいものではありません。

 

よく耳にします。

 

「些細な問題でも気軽に相談してください」

 

多くの法律家が口にすることです。

 

 

でも私の考えは、他の方とは大きく違います。

 

自分の身に問題が降りかかってきたら、誰でも相談はするものです。

あなたも例外ではないでしょう。

 

 

私が目指すものは、それではありません。

 

問題が起こる前に、気軽に相談できる環境を作る。

 

これが私の目指すサービスです

 

「あいつは、何を言っているんだ」

 

こう思いますよね。

 

 

でも、これには理由があります。

 

 

優秀な法律家とは、問題を解決するプロではなく、問題が起こる前にそうならないための手が打てる専門家だと、私は思っています。

 

問題を解決した先に、何が待っていると思いますか。

 

明るい未来・・・

 

それも間違いではないでしょう。

 

 

しかし、多くの方はプラスの感情とともに、虚しさや悲しさといったマイナスの感情に満ちた表情を浮かべます。

 

ほとんどの方がそうです。

 

 

相続での争いを例に取れば、その争いは、大切な家族との闘いです。

 

もし、あなたが全面的に勝ったとして、手放しで喜べる未来をイメージできますか。

 

できませんよね。

 

 

その問題を解決するために、あなたが失うものはなんでしょうか。

 

  • 解決するまでの途方もない時間
  • お金
  • 信じる心

 

そして、“大切な家族や仲間”を失うのです。

 

 

感情のもつれが伴う問題であれば、それを解決しても、もとの関係に戻ることはないでしょう。

いつまでも、その時の感情が心にへばりついて取れることはありません。

 

そうならないために、問題が起こる前に気軽に相談できる環境を整え、

私のサービスを通して事前対策の大切さを、あなたに届けたいと思っています。

 

  • 相続がはじまる前に、遺言書を書く
  • 判断能力が下がる前に、任意後見契約をする
  • どんなに仲が良くても、口約束ではなく契約書を作る

 

問題が起こる前であれば、その対処法は無限にあります。

 

そのため、

気軽に相談できる環境の整備と事前対策の大切さや重要性

を広める活動をつづけていきたいと思います。

 

問題が起こってからでは遅いのです。

問題が起こる前に、それを回避する対策をとりましょう。

 

そのサポートこそが司法書士の役目だと思っております。

司法書士おと総合事務所 代表 認定司法書士 大藤 亨(おおとう とうる)

 

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