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成年後見人になるための「たった一つ」の条件

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成年後見人になるための「たった一つ」の条件
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成年後見制度は、判断能力が下がった本人の利益を守るために「成年後見人」というサポーターをつけ、本人を支援するしくみです。

 

成年後見人とは「判断能力が下がった成年被後見人(本人)の代弁者」です。

 

本人の利益を守るために、本人に代わって権利を行使したり、義務を履行したりします。また、本人が不利な約束(契約)をしてしまった場合は、後見人はそれを取り消して、本人が不利益を受けないように支援していきます。

 

本人にとって「誰が成年後見人になるのか」は重要な問題です。

 

後見人は誰でもいいよ

 

という人はいませんよね。

 

その重要な役割を担う成年後見人は誰でもなれるものなのでしょうか。それとも特殊な資格が必要なのでしょうか。

 

今回は成年後見人になるための条件について解説したいと思います。

 

1 成年後見人には誰でもなれるのか?

腕組みして考える人

結論から言ってしまうと、成年後見人になるために資格制限は特になく誰でもなることができます。

 

しかし、次の欠格事由に当たる方は後見人になることはできません。

 

【欠格事由】

  1. 未成年者
  2. 成年後見人、保佐人、補助人を解任された者
  3. 破産者
  4. 本人を訴えた者等
  5. 行方の知れない者

 

これらに該当しなければ、誰でも成年後見人になることができます。

 

ただし、注意してほしいのは「誰でも成年後見人になれること」と、「申立人の希望通りに後見人が選任されるかどうか」は別問題だということです。

 

後見人の選任は「家庭裁判所の専権事項」です。申立人や本人に決定権があるわけではありません。

 

【比較】

任意後見制度では、あらかじめ本人が「成年後見人」を選んでおきます。

詳しくは『任意後見制度を知らないと人生の10年間を損します!』をお読みください。

 

2 選ばれた成年後見人に納得できない。異議を唱えることはできるのか?

納得できないポーズ

後見開始の申立書に「成年後見人の候補者」を書くことができますが、その候補者を後見人にするかどうかは家庭裁判所が決めることであり、家庭裁判所は申立人の意見に拘束されることはありません。

 

たとえば、自分の母親が認知症になり、長男が「自分を成年後見人に選んでもらえるように要望を記した」成年後見の申し立てをしたとします。

 

家庭裁判所は、本人の財産や家庭環境を考えて「司法書士A」を成年後見人に選びました。

 

納得がいかない長男は、その家庭裁判所の判断に対して不服(ふふく)を申し立てをしようと考えています。このような不服申し立てはできるものなのでしょうか。

 

残念ながら、このような不服申し立ては認められません。その不服は審理をされることもなく受け付けてすらもらえません。

 

もちろん後見の審判(裁判所の判断)にも、不服申し立て(即時抗告)の制度があります。

 

しかし、これは「後見開始の審判そのものが不当な場合」に認められる制度であり、「後見人が納得できないからやり直せ」と言える権利ではありません。

 

何度も言うように、成年後見は「本人の(利益を守る)ための制度」です。申立人の希望を叶える手続きではありません。

 

3 成年後見人になるための「たった一つ」の条件【重要】

個人の感想です

実は、成年後見人なるための「たった一つ」の条件とは冒頭で紹介した欠格事由にあたらないことではありません。この記事を読んでいるあなたも欠格事由にあたる項目はひとつもないでしょう。未成年者はいるかもしれませんが、まず該当する人はいません。

 

ではそのたった一つの条件をお伝えします。それは『本人に寄り添い、常に本人が望んでいる行動とは何かを考え続けられること』です。

 

後見人を長くつづけていると、後見事務を「学校の宿題のように義務的に行う人」がいます。「家庭裁判所に報告しなければいけないから財産目録や出納帳をつける」「後見監督人や裁判所に注意されるから会いに行く」、これでは本末転倒です。なぜそのような行動が求められているのか忘れている人たちを多く見かけます。

 

後見制度の本来の目的を忘れている方、または知らない方は『これを読むだけで成年後見人の仕事や役割が9割わかる』に詳しく書きましたので、一度目を通していただけると幸いです。

 

また違うとことでは、「成年後見制度は使い勝手が悪く思い通りにならない」という話しをよく耳にします。

 

詳しく聞くと次のような理由からです。

  • 相続対策ができない
  • 資産を増やすための積極的な資産運用ができない
  • 家族が融資を受けるために本人の不動産を担保に入れることができない
  • 事業承継対策ができない

など

 

本人のためにというよりかは、周りの人たちにとって使い勝手が悪いというように私個人としては聞こえます。本人も家族の幸せを望んでいるでしょうから、これらに協力したいと思っているでしょう。

 

ですが、本人の気持ちになって考えると人生も終盤にさしかかったこの時期に本当に望んでいることは、これとは少し違う気がします。

 

  • 思い出の場所にもう一度行きたい
  • 大切な家族ともっとふれあいたい(言葉が交わせなくても)
  • 自宅でゆっくり過ごしたい
  • キレイな景色を見たい
  • 家族と一緒に公園や河川敷を歩きたい

など

 

誰もがこのようなことを望むかはわかりません。体調の関係もあるのでどこまで実現できるかもわかりません。しかしそれでも「本当に本人が望んでいることを理解しようと努力を続けられる人」が成年後見人になるべきだと思っています。

 

私が考える成年後見人になるためのたった一つの条件とは『本人に寄り添い、常に本人が望んでいる行動とは何かを考え続けられる人』です。

 

4 まとめ

成年後見人には欠格事由に該当しないかぎり誰でもなることができます。ただし、後見人が申立人の希望どおり選ばれるかどうかはわかりません。

 

後悔しないためにも、このことを頭に入れ成年後見制度を進めましょう。

 

そして、成年後見制度とは「本人のためにある仕組み」だということを忘れないでください。

 

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